第6章　試料の採取

　油の清浄度を測定するための試料油採取（オイルサンプリング）は、簡単のようで非常に難しく、注意が必要な作業です。採取した試料をもとに清浄度を測定し、その結果から油の管理方法が決まるからです。装置内の油を全量抜き取り、清浄度を分析することはできないため、装置からわずかの試料油を抜き取り、それを分析して清浄度を予測します。装置から抜き取る量が装置内の全油量に比べ、非常に少ないために、汚染の影響を受けやすくなります。装置を循環する油の清浄度を正確に把握するために、試料油の採取箇所、採取時期、採取器具、採取方法、採取後の試料の取扱い、試料油の分析方法などを適切に実施しなければなりません。